ご挨拶

第38回日本眼科手術学会学術総会
会 長 妹尾 正
獨協医科大学 眼科学教室 教授

このたび、38回日本眼科手術学会学術総会の会長を務めさせていただくことになりました。このような名誉ある学術総会の会長を担当させていただく機会を与えていただき、戸惑いも隠しきれませんが、実りある総会を執り行えるよう努力してまいりたいと思います。

私事ではありますが86年に入局した当時、前年に第8回手術学会総会を当大学で担当させていただいた事がきっかけで医局全体が手術では一流になりたいと活気づいた先輩方で満ちておりました。私も入局当時は何とか早く諸先輩のように手術がうまくなりたいと思っておりましたが、気が付けば指導的な立場となり多くの入局者が手術の習得を熱望する医局へと発展しております。

今回、本学術総会の会長を務めさせていただくに当たり、多くの眼科医が眼科手術を通して眼科医療に貢献してゆきたいと思う気持ち、特に未来ある若い眼科医の学びの場となるべく企画してゆきたいと思っております。総会のテーマを「未来へのまなざし」とさせていただいたのは、手術を受けられる患者様にとっての明るい未来、熱い希望に燃え次世代を受け継ぐ眼科サージャンにとっての将来に向けたビジョン、そして日本の眼科学会が見据えてゆきたい未来への視線、という意味を込めております。本学会は多岐にわたる眼科手術を一堂に会した世界でも類い稀な学会とのことです。各分与における相互理解や認識こそが、患者様の利益そのものと考えます。どの患者様をとっても、一定の分野のみで完結が付く疾患は少なく相互に絡み合い、複合的な手術を必要とすることがしばしばあります。これを成し遂げることによってのみ、明るい未来につながるまなざしがあると思います。

本学会総会に参加された会員の皆様が、明るい眼科手術へのまなざしを向けて診療に生かせるように、一意専心の思いで務めさせていただきたいと思います。どうか暖かいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。